<公演概要>
1996年初演 同年度読売演劇大賞「最優秀作品賞」受賞。
ロシア、韓国、中国、フランスで翻訳上演され海外でも絶賛。

検閲官に内野聖陽・座付き作家に瀬戸康史を迎え、
三谷幸喜自身の演出で四半世紀ぶりの上演。

三谷幸喜の傑作二人芝居『笑の大学』
ファンの中でも特に人気の高い作品であるのにも関わらず、
1998年以来1度も日本で公演が行われてこなかった伝説の舞台が、
PARCO劇場50周年という記念の年に四半世紀ぶりに蘇ります。

<ストーリー>
時は戦時色濃厚な昭和15年。
登場人物は、警視庁検閲係・向坂睦男(さきさかむつお)と
劇団「笑の大学」座付作家・椿一(つばきはじめ)。
非常時に喜劇など断じて許さないとする向坂は、
上演中止に追い込もうと執拗なまでの注文を繰り返す。
しかしなんとか上演許可をもらいたい椿は、
向坂が要求する無理難題を逆手に取りながら
あくまで真正面からの書き直しに挑戦する。
警視庁の取調室を舞台に相対する男二人のドラマが始まる・・・

<考察>
作品は25年振りの再演で内野聖陽×瀬戸康史 による会話劇であります。

驚いたのは、会場がまるでテレビもラジオもない時代の
大衆演劇を観るかような雰囲気に包まれ、
その爆笑の渦に自身も知らずと巻き込まれていたこと。

三谷幸喜という才能と、2時間の会話劇を見事な間と
テンポで演じきった演者二人の力量は圧巻で、
スタンディングオベーションに値する舞台でした。

これを受け、25年前の西村雅彦×近藤芳正のキャストによる
初演にも自ずと関心が高まり見比べるのが楽しみなのであります。